原作『BANANA FISH』との出会い
12/21(金)8時45分。
私はいつもより念入りに顔を洗い、髪を整え、歯を磨き、
大好きな新聞を読む時間も後回しにして、テレビの前に正座した。
自分なりの禊ぎを済ませ、震える指でリモコンを押す。
前日に録画したアニメ『BANANA FISH』第24話の最終回を見るために…。
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『BANANA FISH』は1985年5月号〜1994年4月号の連載だから、
私が15歳の5月~24歳の4月までだ。
高1の春から、数年付き合った初カレと別れて絶望のどん底だったあの頃か~
…などと感傷に浸ってしまったが、
ちょうど青春真っただ中で作品に巡り合えたんだなぁとつくづく思う。
小学校時代からなかよし・りぼん・ちゃお・ひとみを愛読してきた私は、
生粋の少女マンガファンであった。
記憶に残る少女マンガは「キャンディキャンディ」、「はいからさんが通る」、
「あいつがHERO!」、「ときめきトゥナイト」、そして「ガラスの仮面」…。
そんな私にとって『BANANA FISH』の絵は受け入れがたかった。
お目👀パッチリ&花と星がキラキラの世界観からすれば、
アッシュの超しょうゆ顔(アメリカ人なのにw)&スッキリ背景は少年マンガに等しく、
別コミで連載開始となった当初はたぶん、パラパラッとめくっただけで
読まないマンガとしてアウトオブ眼中(死語?)になってしまった…。
別コミで『BANANA FISH』は毎号確か一番最後のページだった。
ウケのいいマンガが最初の方に来るから、
『BANANA FISH』はコアなファン向けなんだろうな…とも思っていた。
でもある時、『BANANA FISH』のページでふと指が止まったのだ。
どのシーンだったかは覚えていない。
思い出したくてたまらないのだが、思い出せない。
ただ、あの瞬間、心を奪われたというか、心を持って行かれた記憶がある。
当初はしもぶくれだったアッシュの顔が、スッキリしている!!!
そこでまずストライクゾーンに入った~~~、続いてホ~ムランッ!
読み始めると、今まで少女マンガしか読まなかった私には新鮮で鮮烈で、
ギャップ萌えと言っていいのか、反動で超好きになっちまったというのか、
ホントにあの一瞬で心を持って行かれた…。
そりゃもうゴッソリと!
続く